排泄介助での事故防止で気を付けたいこと

排泄の介助は、介護士が行わなければいけない大切な仕事です。しかし、排泄の介助の前後は事故が起こりやすいので、特に注意を払わないといけません。排泄の介助で起こりやすい事故として挙げられるのが転倒で、介護が必要か否かに限らず、トイレ関係で高齢者が転倒する事例は珍しくはありません。

高齢者がトイレに向かう時やトイレ内部で転倒する主な理由としては、すぐにトイレに行きたいと焦って行動してしまう、衣服や下着を脱ぐ時にバランスを崩してしまうということが挙げられます。高齢者がトイレに向かう際は転倒のリスクが高まるので、たとえ日常的な歩行に問題がない方であっても、介護士は油断してはいけません。

もっとも、手を貸し過ぎると、高齢者が介護士に頼りきりになってしまう可能性があるのも確かです。トイレの行き帰りにしっかり見守ることは必須ですが、手を貸す範囲と、高齢者に任せる範囲を見極める必要があります。また、高齢者のプライドを傷つけてしまう恐れがあるので、排泄に失敗したとしても責めるのはNGです。

高齢者が便座から転落してしまうというのも、排泄の介助の際に起こりやすい事故の一つです。排泄そのものに手を貸せない以上、事故を完全に防ぐのは困難ですが、事故が起こる可能性を減らすことはできます。高齢者の状態が安定しているかを確認せずにトイレから出て行ってしまうと、事故が起こった歳に過失が認められる可能性もあるので注意が必要です。不安定な状態を避けるために確認を怠らない、足を乗せられる台を用意するなどして安定性を高めるなどの対策が欠かせません。